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アルカディア(シアターコクーン)二回目



なんと、初日で最初で最後かと思っていたのだけれど・・
幸運にもチケットのプレゼントに応募したら当選して
中日過ぎに観に行くことができました(感涙)








初日を観終わったあと、こなれた頃の中日過ぎ後半突入くらいに、
もう一度観てみたいと思ったもののチケット代があまりにも高額なので
何度も観に行くなんて高根の花だと諦めていたのだけれど
一か八かで応募しておいたプレゼントでチケットが当選したんです。
電話でお知らせをもらった時には思わず、わぁ、うれしーって声あげて
クスって笑われてしまいました(笑)もう、感激です、感謝の思いでいっぱいです。
おまけに席がとても良い席でした。コクーンで座ったことがない、いい席。
センターの一番よく観える場所でした。プレゼントで無料なので、
てっきり遠い席かと思いこんでいたのでチケットを引き換えていただいて
席番号観た時に、しつこいくらい何度も観なおしてしまいました(笑)
やはり、席って大切なんですね。初日には感じなかった色んな思いが沸いてきます。
(というか、列で言うと初日の方が前だったのだけれども端っこだったので
 ぐいっと視点を横にして観るという感じだったので)

トム・ストッパードさんというと映画ファンには『恋におちたシェイクスピア』はもちろん
テリー・ギリアム監督の『未来世紀ブラジル』での共同脚本家としても有名ですが
そんな彼が手がけた戯曲「アルカディア」は最高傑作と言われてるらしいのです。
でも、日本では今まで舞台にはならなかった戯曲でした。
その傑作と言われている戯曲に日本で初挑戦して無事に幕を開けて
観せてくれたことはとてもうれしいことでした。でも、反面、初日を観たかぎりでは
幕間での、「わからない、眠い、退屈、何言ってん?って感じ、帰りたい・・」という
たくさんの声たちはしかたがないなという感じがあったのです。
所々笑えたり、井上さんや寺島さんの巧さがひっぱっていってくれて
なんとか魅力は保てていたものの全体として、ノレないものがあって
イギリスでは傑作だったとしても、それを日本でも楽しめるようにするには
難しいことなのだなと思いながらも、それでも、このお芝居の中にある
なんともいえない切ない美しさというもの、それさえ心からとらえることができたら・・と
そこだけを、このもう一度観ることのチャンスを大切に観ようと思いました。

実際、やはり、この日も幕間では初日の時と同じ声が聴こえてくる。
それに、2幕になる前に退席してしまった人もいました・・・
でも、アタシは面白かった!
特に200年前と現代が交互になるところが、たまらんのですよ。
アタシたち観客は最初にセプティマスやトマシナたちのことを観ていて
色々知っている時に、ハンナやバーナードやヴァレンタインが登場して
あれこれやっているのを観て、違うよんってつっこめるという楽しさがあるんです。
ある意味、どちらにも登場するカメさん気分です(笑)
こういうの、面白い。うん、いや、これ、二回観てやっとわかった。
気になるセリフはあるし、シニカルだったり素敵で楽しいものも
ちょこちょこあるのだよね、だけれど、胸の奥が切ない。

「この世界はなくなってしまう、その時どうすればいい」
「ワルツを踊ればいいじゃない」
カオスの中で、運命を受け入れながら、すれ違いの思いの中で
ライスプディングの中におちたジャムが逆にかき混ざり
やがてすべての色がピンク色になるように、後戻りは出来ないけれど
今、この瞬間を愉しむようにセプティマスとトマシナのワルツで
セプティマスがトマシナを高くかかげて彼女がはしゃぐ声をあげた瞬間、
思わず落涙してしまう。それと同時にハンナとガスも踊っている。
その後の何もかも燃えてしまうことを思う。ふと舞台上を見上げると
小さな小さなライトがポツンと優しく輝いていた。
まるで遠く輝く星のように。胸の奥がくつくつと震えた。
鼻の奥がツーンとしてくる。200年前に落書きしたものを
200年後に真剣に研究している。昔のことだからと無視していれば
それは誰にも知られず葬られていく。でもたとえ誤解だったとしても
手を探り、過去に目をむけることは生が繋がることでもある。
同じ時に出逢うことがない人たちが舞台上で交差した時
たまらない気持ちになる。今、こうして生きていることの奇跡。
当り前だと思っていたこと、すべてが当り前じゃないんだね。

そして、そして・・
初日に不調だった印象のあるバーナード役の堤さん、
この日はとても調子よかった!声も届くし、セリフも淀みなかった。
ちょっと熱すぎのところもあるしヴァレンタイン役の
浦井さんのモノマネする時は顔芸濃すぎと思いつつ(笑)
堅苦しくなりがちな空気感を笑いで包んでくれた。(寺島さんも笑いそうになっていた・笑)
バーナードってとんでもないヤツなんですよね、研究家のくせに
思いこみで暴走しちゃったりするし、クラハイの悠木のように
ちゃんとチェック、ダブルチェックしろよってつっこみたくなるし(笑)
クロエにもちょっかいだしちゃったみたいだしさ。
なのに、なんだか許したくなる憎めないところがある。
気がつけば、明るいセクシーさも・・ありだなと、うん、素敵だった。
ハンナと最後に握手して去っていく時の、さっぱりした感じの背中、好きでした。
その他、皆さん巧いしそれぞれ良かったのだけれど、
やはり特に相変わらずセプティマス役の井上さん、ハンナ役の寺島さん、
トマシナ役の趣里さん、レディ・クレーム役の神野さんは素晴らしかったなあ。
あと、なんかチェイター役の山中さんが何気に印象残るのです。
1幕しか出てこないんだけれど、かわいいです・・・(笑)

本当にもう一度、観ることが出来たなんて、夢のようでした。
何もかもが、素晴らしかった。雨の日のソワレ。
心に残る余韻を持ち帰ることができた。
それは目に観えないけれど確かに存在している余韻。
もう二度と観ることは出来ないけれど、この余韻だけで
ずっと愉しめる、これからも、ずっと。





<作>
トム・ストッパード

<翻訳>
小田島恒志

<演出>
栗山民也

<出演>
堤真一
寺島しのぶ
井上芳雄
趣里
浦井健治
安西慎太郎
初音映莉子
山中崇
迫田孝也
塚本幸男
春海四方
神野三鈴

<美術>
伊藤雅子

<照明>
服部基

<音楽>
国広和毅

<音響>
井上正弘

<衣裳>
前田文子

<ヘアメイク>
河村陽子

<振付>
田井中智子

<演出助手>
豊田めぐみ

<舞台監督>
瀧原寿子

<プロデューサー>
北村明子

<演出助手>
豊田めぐみ

<美術助手>
久保田悠人

<照明操作>
小沢淳
杉尾絵理

<音響操作>
渡邉卓也

<現場ヘアメイク>
小池美津子

<舞台部>
久保勲生
織戸雅也
櫻井典子
窪田由紀
対馬和美

<制作>
(進行)
土井さや佳
鈴木瑛恵
海老名あづき
吉澤尚子
石野奈穂子
(標券)
笠間美穂
(株)サンライズプロモーション東京
(広報)
西村聖子

<発声指導>
池内美奈子

<プロンプター>
新上貴美(演劇集団円)

<大道具制作>
(株)俳優座劇場舞台美術部(石元俊二)

<小道具>
高津装飾美術(株)(天野雄太)

<特殊小道具>
(有)アトリエカオス(白石敦久)

<衣裳製作>
松竹衣裳(株)(清水崇子・成田有加)
アトリエ・プロペラ(安川美咲)
レイ・デザインラボ(株)(前田禮子)

<履物>
(株)神田屋(大石雅章)

<コスメ協力>
チャコット(株)
MiMC

<運搬>
マイド

<協力>
(株)ライティングカンパニーあかり組
(有)オフィス新音
(株)DaB
(有)N.E.T. ON
芸能花伝舎(稽古場)
森ノ宮ピロティホール
渡辺みのり

<上演権コーディネート>
マーチン・R.P・ネイラー

<宣伝美術>
平田好

<舞台写真・パンフレット撮影>
加藤孝

<パンフレットヘアメイク>
奥山信次(barrel)
片桐直樹・藤原羊二(EFFECTOR)

<パンフレット編集・取材>
市川安紀(アルカディア社)

<パンフレット取材>
尾上そら
上野紀子

<ポスター貼り>
ポスターハリス・カンパニー

<印刷>
(有)深雪印刷
(株)三交社

<東京公演提携>
Bunkamura

<大阪公演主催>
FM COCOLO
FM802

<大阪公演運営協力>
サンライズプロモーション大阪

<ポスター・チラシ画>
グスタフ・クリムト

<企画・製作>
シス・カンパニー

<あらすじ>
著名な詩人バイロンも長逗留している、19世紀の英国の豪奢な貴族の屋敷。その屋敷の令嬢トマシナ・カヴァリー(趣里)は、住み込みの家庭教師セプティマス・ホッジ(井上芳雄)に付いて勉強中の早熟な少女。しかし、天才的な頭脳の持ち主の彼女の旺盛な好奇心には、年上のセプティマスも歯が立たない。あるとき、屋敷の庭園の手直し用の設計図に、トマシナは何の気なしにある書き込みをしてしまう。その何気ない悪戯書きは、約200年後の世界に大きな波紋を広げていく。そして、約200年の時を経た現代。同じカヴァリー家の屋敷の同じ居間に、過去の屋敷や庭園、とりわけ残された書き込みのことを熱心に調べるベスト・セラー作家ハンナ(寺島しのぶ)の姿があった。そこに、バイロン研究家のバーナード(堤真一)が加わり、ライバル同士の研究競争が過熱!その争いは、カヴァリー家の末裔ヴァレンタイン(浦井健治)、クロエ(初音映莉子)兄妹を巻き込み、やがて・・

カテゴリー:舞台観察記

Author.ガオ
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 鳥が斜めに飛ぶ姿
 カトルカールが焼きあがる香り

★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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