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王女メディア (東京グローブ座)
















生の平幹二朗さんのお芝居を観るのは初めてだった。
「王女メディア」を観るのも初めてで、全員男性の俳優が
ギリシャ悲劇を演じるのを観るのも初めてだった。
この初めてだらけの体験にアタシの体は知らず知らず緊張してしまったのだろうか
思えば東京グローブ座で観劇したのも初めてで円形になっている
二階席からの眺めは思っていたよりは悪くなかったけれど、席の間合いが狭いので
緊張した体を更に固めて観ていたせいなのか、劇が終わって立ち上がった途端
頭痛が襲いアンケートやパンフレットを彼是する余裕もなく劇場を出て
百人町文化通りで大きなワンコとムツゴロウさん似の方を眺めつつ(謎笑)
一応、駅前の喫茶店でコーヒーやケーキをいただいて休んだものの
どんどん頭痛が激しくなるので、そのままじゃヤバい気がして店を出て、
ぼんやりと電車に乗り、家路に辿り着いた時にはどうやって
帰ってきたのかわからないくらい体調を崩してしまった。
ようやく布団にもぐりこみ、観てきた劇を思い出していた。

鮮明に瞼によみがえる平さんの半端ない狂気。
でも、狂気だけなら、あっと言う間に記憶から逃げてしまうだろう。
どうしても忘れられない優しさがあった。恐ろしいことを決心してしまった後でも
子供たちの足の裏を拭いてやるその繊細な仕草に涙が溢れた。
人形を相手にあんな風に足を拭いてやることが出来るなんて。
演技というのは表情やセリフだけじゃないのだと改めて感じる。
あの仕草ひとつで、アタシはすっかり平さんの虜になってしまった。
とにかく彼はあまりにも凄かった。
登場してきてくれてからずっと彼の言葉が劇場を包んでいた。
その内容は地獄のような哀れな言葉ばかりなのに
どこにもぶつからずどこまでも広がる大きな美しい虹のように
七色にぐんぐん伸びていくようで、それを夢中で追いかけている気分になった。

まさに平さんに始まり、平さんに終わるという感じ。
カテコが何度かあり、最後はお茶目な一面もみせてくれた平さん。
三浦浩一さんの久しぶりの生の演技を観ることが出来たのも嬉しかったし
他の演者の方たちもとても良かったというのに
やっぱり記憶にごごごーんと残ってしまうのは平さんなのでした。
思いきって観に行ってよかった。もしかしたら、あの激しい頭痛は
メディアの呪いが飛び火してきてしまったのだろうか・・って思うくらい
もう、圧倒的な演技を味わいつくしました。

それにしても、終盤の一番いいところで、ぼそぼそ話しだした観客の男女。
ちょうどアタシが座っている席に、ずんずん響く声でいつまでも話している。
特に男性の声が無駄にいい声で響くので
もう、せっかくのいいお芝居が台無しになってしまう気分になった。
同じことを他の方たちも思っていたみたいで、皆腹を立てていた。
暗闇だから、どこの席の誰なのか、わからなかったけれど、
せめて隣の席の方が注意してくれないものだろうか。ホントに参った。
終わるまで話続けているので、まるで交通事故にあった気分だった。

もちろん、そんな事があっても、平さんをはじめ
演者の方たちの素晴らしい演技は決して消えないけれど。






<原作>
エウリーピデース

<修辞>
高橋 睦郎

<演出>
髙瀬 久男
田尾下 哲

<出演>
平 幹二朗(妻)
山口 馬木也(夫)
間宮 啓行(乳母、土地の女)
廣田 高志(隣国の太守、土地の女)
神原 弘之(守役、土地の女)
斉藤 祐一(夫の家来、子供、土地の女)
内藤 裕志(夫の家来、子供、土地の女)
三浦 浩一(領主、土地の女)
若松 武史(女たちの頭)

<音楽>
金子 飛鳥

<美術>
伊藤 雅子

<照明>
勝柴 次朗

<衣裳 >
太田 雅公

<音響 >
高橋 巖

<振付>
キミホ・ハルバート

<ヘアメイク>
Eita

<演出助手>
渡邉 さつき

<舞台監督>
井川 学

<宣伝写真>
操上 和美

<宣伝美術>
山本 利一

<宣伝>
ニキータプラス

<広報>
ERIZUN

<制作>
麻生 かほり

<プロデューサー>
秋山 佐和子

<企画 ・製作>
幹の会
リリック

<協力>
ぴあ

<あらすじ>
コリントスのある屋敷から女の嘆く声が聞こえてくる・・・。
かつて黒海沿岸の国コルキスの王女メディアは、ギリシアのイオルコスからやって来たイアーソンと恋に落ちた。イアーソンが金羊毛を手に入れるため、力を貸したメディアは父を棄て、故郷を棄て、共にイオルコスへと向かったのだった。そしてイアーソンから王位を奪った領主を殺害し、コリントスへと逃れてきたのである。けれどもいまイアーソンは保身のため、コリントスの国王クレオンの娘を妻に迎えることを決めてしまった。クレオンはメディアとその二人の息子に国を出て行くよう命令を下す。不実をなじるメディアに、イアーソンは子どもたちの将来のためを思って新しい縁組を承知したと言い募るのだった。「さあ、まっすぐに怖ろしいことへつき進もう・・・女と生まれた身ではないか。善いことにかけてはまったくの力なし、けれども、悪いことにかけてなら、何をやらせてもこの上ない上手と言われる、女と生まれたこの身ではないか」自らの運命を嘆き、呪い、そしてメディアは、復讐を決意する。「この私をかよわい女、いくじのない女だと、誰に思わせておくものか・・」

カテゴリー:舞台観察記

Author.ガオ
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 鳥が斜めに飛ぶ姿
 カトルカールが焼きあがる香り

★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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