0512345678910111213141516171819202122232425262728293007

TIFF 2015 『破風』ダンテ・ラム監督Q&A覚書 



正直、東京国際映画祭のありかたについては色々文句があれど
今年の3月に映画館で観たダンテ・ラム監督の2年前の映画
『激戦』にえらく感動してしまったのもあり、『破風』も観たいと思い
しかし、もしも公開してくれるとしても、いつになるのかわからないので
思いきって映画祭に行ってきました。映画の感想はまた後でメモるとして
来日して登壇してくれたダンテ・ラム監督のQ&Aを自分用に覚書。




























第28回東京国際映画祭、10月23日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズの
スクリーン7にて14:15開演 『破風』の上映後、ダンテ・ラム(林超賢)監督、
通訳のサミュエル周さん、司会の方(お名前がわからずゴメンナサイ)が
登壇してくれました。(質問は「」なし、ダンテ・ラム監督の言葉は「」あり)

 「皆さん、こんにちは。2年ぶりにお会いできて嬉しいです。
  実は2年前の映画もこの作品と非常に密接な関係があると思います」

監督はたった今到着されたんですけれども、空港からではないんですよ。
ちょっと迷子になってですね・・(笑)私たちも心配しました。
どこに行っちゃったんですか?(笑)

「実は地下鉄で迷いまして、出口は間違っていませんでしたが
 方向を間違ってしまって違うビルに行ってしまいました(笑)
 で、私を探してくれた女性のスタッフは本当に大変でした。
 大変申し訳ありません。彼女の開口一番は、本当に疲れました、でした(笑)」

東京ミッドタウンの方にいらっしゃったそうで、六本木の
高いタワーということでサイクリングでいらっしゃったんですか?(笑)

「ホントは日本で自転車で走り回りたいんですけど、なかなか実現する機会がなくて。
自転車が昔から大好きです。2001年からずっとこの映画を撮ろうと思ってました。
なかなか機会が・・というのは香港映画にはスポーツ映画は非常に少ないんですね。
先程この映画と2年前の『激戦』とは密接な関係があると言いましたが
実は2年前の『激戦』は香港で興行成績が非常にヨカッタんです。
そのおかげで今回この映画を撮ることが出来ました。
これは私の長年の夢でしたので、実現して本当に嬉しいと思います」

撮り方が大変迫力のあるシーンがたくさん出てきますけど、
あの地面すれすれのショットなどは、どういう風にして撮ったんですか?

「この映画を準備する時から多くの問題や困難に直面していました。
 私も映画監督をやって20年くらいの経験がありますけど
 アクションについては自分はよく知っていますが、やはり自転車を撮るとなりますと
 まったくの新人ですから、何もかもよくわからなくて困っていました。
 そういう意味では僕にとって一番大変な作品はこの『破風』でした。
 とにかく何もかも忘れて一生懸命、前に進もうという気持ちで取り組んでいました」

イケメン三人組のキャスティングはどういう風に決めたんでしょうか?

「まず、エディ・ポン(彭于晏)についてお話します。
 『激戦』の時にはすでに彼と一緒に仕事をしていました。
 今回この映画のテーマになりますと(激戦と)同じように
 何もかも忘れて一生懸命取り組んでくれる迫力のある役者が必要でした。
 そして、彼を口説く時にこういう風に言いました。
 “もし、あなたが出演してくれないと僕はこの映画を撮る自信は
 まったく、ない!!”(これ、ある意味、脅しているぞ・笑)
 というのも、彼の役については演技だけではなく何よりも大事なのは意志そのもの。
 この映画のテーマは国際レースを語るので役者についても出来るだけ
 (挑戦するような)チームを構成したいと思いまして他の役者の皆さんにも
 同じ事を言いました。参加してくれる以上はチャレンジとして取り組んでほしいと」

<観客の方たちとのQ&A>

私はエディ・ポンさんのファンですが彼は監督の
この次の映画にも出ていますが彼に続けて受けてもらおうと思う
エディさんの俳優さんとしての魅力を教えていただければ・・

「エディ・ポンさんは非常にチャレンジ精神を持っている役者だと思っております。
 この作品を撮る前に半年時間をかけて彼は色んな自転車の訓練をやりました。
 やはりこの映画は(前回の激戦)ボクシングとは全然違うのでボクシングですと
 舞台はほとんどリング上に限られているのですが自転車の撮影となりますと、
 例えばワンテイクをするのにだいたい5キロ走ってからやるので
 そう言う意味では訓練そのものもプロのスポーツ選手と同じような
 訓練をしなければならないとエディさんは一生懸命やってくれました。
 この映画を撮影するために彼が自転車に乗って走った距離は12万キロです」

 (12万キロ・・あまりにも、すごすぎる・・溜息がでました。エディさん・・ヤバいです)

近年の監督の映画は強烈なコンプレックスをもった登場人物が
多かったと思うのですが今回の映画は登場人物は
それぞれある程度コンプレックスは持ってはいるんですけど
そんなに、強烈なコンプレックスをもった人はいなくて全体として
爽やかなスポーツ映画という感じで、監督として心境の変化があったのか
または自転車レースを描いたからそうなったのでしょうか?

「皆さんもご存じのように『激戦』のテーマは、ある中年の男や彼の周辺が
 危機に直面していてどうやって自分を取り戻そうという風に
 一生懸命闘っていた映画なので映画撮り終ったあとは
 私自身も気持ちが非常に大変重たいものでした。したがって
 次の作品は若々しい若者をテーマとする映画を撮りたいと思いました。
 そして、我々皆どなたも同じだと思うのですが若い時の
 色んな悩みだとか困ったことそれをどうやって闘って突破したか・・
 例えば、友情のためにチームワークのためになんとかしよう
 そういう映画を撮りたかったのです」

私自身もサイクリストなので楽しみにしていた映画なのですが
この映画の中で主人公のエディ・ポンさんがガールフレンドに
移植をしたり最終的にワールドチームに移籍したりというエピソードがありますが
これは実際に自転車界で臓器を移植してその後にすごく強くなった選手や
今年から台湾の選手が実際にワールドクラスのチームに移籍した事実があるんですが
映画を制作するにあたってモデルにしたような選手はいたのでしょうか?

「この映画を準備する段階でリサーチをしました。
 香港チームのコーチや選手と色んなお話をしました。
 実は香港チームは世界的にもわりと高いレベルのチームなのです。
 その中に何人か私が尊敬している選手もいましたので
 映画の中の登場人物に香港チームの選手からのアイデアを得て描きました。
 例えばシウォンとコーチのふたりの関係は実際の香港チームの中の
 世界チャンピオンの選手と彼のコーチの話を聞いて今回の映画の中でとりいれました。
 他にも女性の選手が世界試合に出場してレースの途中で彼女が転んでしまって
 骨折して流血しながらも立ちあがってレースを続け最後は2位だったというのもあり
 その人物描写をとりいれました。スポーツ選手の皆さんの意志、
 闘いの精神というものを毎回私は感動を覚えるので
 リサーチの段階でも色んな事を調べ人物描写にとりいれました」


大きいスクリーンで傑作を観せていただいて本当に感激しております。
特にヘンリー・ライさんの音楽とのコラボが素晴らしく今回も
ロードレースの効果盛り上げるだけではなくいつも以上に
それぞれの登場人物の感情に寄り添っていたと思うのですが
いつもどういう形でヘンリー・ライさんとお仕事されているのか
音楽の話を言葉で説明するのは難しいと思うんですがお話いただければと思います。

「私は映画を撮る前に必ず映画のテーマと関係のある音楽をまず見つけて
撮影時も、ずっと、その音楽を聴きながら撮影をします。
例えば『激戦』の時も大変有名な曲をみつけてきまして(サウンド・オブ・サイレンス)
実際映画の中にも使ったんですが、聴きながら撮影をしていました。
ヘンリー・ライさんとは何度も仕事をしてますが彼も非常にチャレンジ精神に満ちています。
しかし、実は彼とは仕事をして毎回大げんかをするんですよ(笑)
たとえば『激戦』が終わったあとにはお互い嫌ってですね、
でも喧嘩しながらも、実は結構仲も良いわけなんですね
今回もまた一緒にやることになってしまって(笑)ただし今回は
音楽についてそうとう時間をかけなければならないと最初からわかっていました。
なぜならボクシングに比べて自転車というのはスピード感はありますが
ボクシングのように観客を感動させるような力はどちらかというと弱いんですね。
でも自転車は躍動感がありますから、映画の中でどうやって観客の皆さんを
ひっぱって行こうかと考えた時に、やはりどうしても音楽の力を借りなければと
ヘンリー・ライさんと色んな話をして彼も一生懸命考えてくれました。
そして、完成された作品を観て(音楽も)聴いて彼自身も大きな突破があったと、
よくやってくれたなと感謝しております」

<最後に・・>

「今、私は、別の映画を撮ってまして、ちょうどタイで撮りおえて
 場所をマレーシアに移して撮影している最中です。
 今回はマレーシアから東京に飛んで来ました。 早めに来たので、
 その間、東京を楽しませていただいてとても感謝しています。
 快適な時間、空間を与えてくださった気がします。
 私の夢はいつか、日本で自転車に乗って走りまわることです(笑)
 この映画をご覧になった皆さんに最後一言申し上げたいと思います。
 やはり皆さん、それぞれの人生をおくっておりますけれど
 必ず自分の人生の中の風よけ(映画のタイトル『破風』は風よけという意味)を
 してくれる人をみつけてください。風をよけてくれる人が
 ひょっとしたらあなたのパートナー、あるいはあなたの友だちかもしれません。
 こういった方たちをとにかく大事に大事にして幸せに暮らしてください」

拍手。

すべてが終わって劇場の外へ出るとダンテ・ラム監督が
ファンの皆さんに丁寧にサインしたり写真を一緒に撮ってあげたりしていました。


ダンテ・ラム監督はとても優しくて素敵な方でした。
あんなに激しい映画を撮るのにお話してくれる姿は
穏やかで柔らかくて温かな感じです。とても丁寧に話してくれました。
最後に彼が言ってくれた言葉に思わずジーンときました。
優しい感じがたまらなく沁みる瞬間でした。
映画を観た後“破風”という言葉の意味を知り、
尚更この映画の深さを思いました。
手に汗握る青春映画です。めちゃくちゃ面白かった!です。
もう一度観たい。必ず一般公開してほしい。
たくさんの方たちに出逢ってほしい映画です。

カテゴリー:くいしんぼうシネマ

Author.ガオ
cmaukie home
 【好き】
 映画 演劇 SYCYCD 
 サッカー 音楽 写真 散歩 本
 バニラアイス シュウマイ
 レモンケーキ 春巻 豆大福
 五目焼きそば タマゴサンド
 熱燗 電気ブラン ジンジャエール
 夕陽 冬の海 路地 ガリガリくん
 ニャンコの寝息 ワンコの笑顔
 鳥が斜めに飛ぶ姿
 カトルカールが焼きあがる香り

★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




いつでも里親募集中
東北地方太平洋沖地震の支援に際してご注意ください 1
Google Crisis Response