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幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門

パンフレット

先日、演劇評論家の扇田昭彦さんが亡くなったと知った時、
ちょうど、このパンフレットを久しぶりに眺めていた時だったのでした。
2005年2月に上演された「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」は
演出家の蜷川幸雄さんが盟友・清水邦夫さんが1975年に
書きおろした戯曲に初めて挑んだ意欲作です。
このパンフレット、というか、コクーンのものはいつも高いので
買うのを迷うのですが、好きな俳優さんたちの作品への思いも載っていたし
蜷川さんと清水さんの往復書簡もあり、そして何より蜷川さんと扇田さんの
対談が載っていたので、これは買うしかないと頑張って買ってきた記憶があるのです。
そんなことを思い出しながら10年ぶりに楽しく再読していた時に
扇田さんの訃報にふれました。たまたまなのかもしれないけれど
久しぶりにこのパンフレットを手にしてページに風をいれたばかりだったから。
言葉もないです。さようなら。どうか安らかに。そんな思いでいっぱいになりました。


そして、観劇の記憶・・この舞台は幸いDVD化もされているので
何度も再会出来るのが幸せなことでもあり、でも逆にだからこそ
舞台は生の方が迫力があって美しいのだなと思い知らされ
特に石が落ちてくる時のあの音や迫力は未だに覚えているのです。
それと空気。将門役の堤さんの一瞬の空気感が
狂っている時は子供みたいに無邪気で視点がどこか別の世界を観ているようで
可愛いし滑稽なのだけれど、なんか、ヤバくてですね、あのゾクっとするくらいの
空気感が今でも忘れられません。演者たちの細やかな表情は
映像だからこそより一層鮮明に観えるので少し前までは映像化は
どうだろうと思っていたけれどこうして映像になってくれると、
別の発見もあったりするので、やはり、嬉しいと思いました。

とにかく狂おしの愛しいわれらの将門様。まさにそういう感じなのです。
美しく演劇的な台詞と迫力の舞台装置、そうして、繰り返しになるけれど、
堤さんの狂気と正気の空気感、段田さんのしみじみした巧さ、
高橋さんの若さと悲しさ、中嶋さんのビノシュ姐さんっぽい狂気、
田山さんの地道な素敵さ、木村さんのカチっとした演技など心に残っています。
記していたら記憶が動き出しました。また生で観たい・・・
そんな気持ちが溢れてきて止まらなくなってしまいました。





<作>
清水邦夫

<演出>
蜷川幸雄

<出演>
堤真一
木村佳乃
段田安則
中嶋朋子
高橋洋
田山涼成
山下禎啓
二反田雅澄
沢竜二
冨岡弘
松下砂稚子
五味多恵子
土屋美穂子
井上夏葉
加藤弓美子
大友龍三郎
飯田邦博
塚本幸男
鍛治直人
星智也
小栗了
栗原直樹
神保良介
岩寺真志
山﨑雄也
ひかる光一
川崎誠一郎
川崎誠司
稲田裕介

<美術>
中越司

<音楽>
笠松泰洋

<照明>
原田保

<衣裳>
前田文子

<音響>
井上正弘

<ヘアメイク>
鎌田直樹

<殺陣>
國井正廣

<所作指導>
花柳錦之輔

<演出助手>
井上尊晶
古澤直子
矢本翼子

<舞台監督>
明石伸一

< 企画・製作>
Bunkamura

<あらすじ>
時は平安時代。朝廷に反旗を翻し、一時は隆盛を誇った平将門(堤真一)だが、朝廷軍を指揮する藤原秀郷に追い詰められていく。味方が少数となり逃げ落ちる将門は途中、頭に大怪我を負い自分が何者であるかを忘れ、あろうことか自分が将門を狙っている武者であると思い込んでしまう。その将門の狂乱する姿に影武者が混乱するなか参謀者でもある三郎(段田安則)がなんとか事態を収拾し、窮地からの脱出を図る。 しかし、将門の妻、桔梗の前(木村佳乃)は影武者の中から新たな将門を生み出そうと三郎の弟、五郎(高橋洋)を誘惑。さらに五郎も、自らが将門になり代わろうと野心を抱くようになる。一方、三郎は戦地で男に体を売る巫女に身をやつした妹、ゆき女(中嶋朋子)に再会。そして、そのゆき女に狂気の将門が惹かれていく。そんななか、将門一行に藤原の追っ手が迫り・・・。

カテゴリー:舞台観察記

Author.ガオ
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★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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