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三人姉妹 (シアターコクーン)






プログラムと半券

KERA meets CHEKHOVの第二弾「三人姉妹」
KERAさん演出でチェーホフの四大戯曲「かもめ」「ワーニャ伯父さん」
「三人姉妹」「桜の園」を上演するというものです。
最高のキャスティング、シチュエーションが整ったところで
上演が決定するというちょっとワクワクするシリーズ。
「かもめ」の時は観そびれてしまったけれど思えばちょうど昨年KAATでの
ソウル版の「かもめ」でもある「カルメギ」を観ていたのね、アタシ。
なので個人的にはチェーホフが続いているのだった。

「三人姉妹」初日。
正直、シアターコクーンは演目はいつも気になるものが多いけれども
値段の高いS席でも場所によってはすごく観にくいし、
ましてや自分がすんなり買えるコクーンシートなどは、
俳優さんの立ち位置では観えない部分もあり皆が楽しめる席ではないので
ちょっと苦手な劇場なのだけれどこれはどうしても観てみたかったのです。
それはKERAさんので一番好きな「カメレオンズ・リップ」という舞台で
余さん(今回の「三人姉妹」でも長女のオーリガを演じている)のセリフの中で
「三人姉妹」を面白く茶化していたの。そこで思わず笑えたのは
そのセリフに同感だったから。さっさとモスクワに行け!という感じの(笑)
このツッコミがとても気にいっていて、なんとなくそこがツボだったのでした。

良いものというのはシンプルな中に深く繋がるものが
いっぱい詰まっているのだなと改めて思う。
今まで観てきたチェーホフはなんだったのかと思ってしまうほど
すんなりと皮膚から空気がどんどん浸透していくように
KERAさんの伝えてくれたチェーホフは身近な匂いがした。それって素晴らしい。
現実逃避な人たち。終わっていく哀しみと滑稽。
今の自分たちを受けとめることが出来ない人たちの切望。
「生きていかなければ」その決意こそが滑稽にさえ思えたりして
帰り道も思い出しては閉塞感の中にある笑いと悲劇が交差する
あの灰色の光のような瞬間が醸し出す面白さに酔っているような気分になり
いいものを観てきた気持ちでいっぱいになったのだった。

演劇というのは誤魔化せないものなのだとしみじみ思う。
目の前で生身の人たちが伝えてくれる人生たち。
最高のキャスティング、シチュエーションが整ったというように
まさに最高のキャスティングだったと心から思いました。
皆さん、素晴らしかった。力のある演者の方たちが結集すると
こんなに古い戯曲でも隙間なく面白いのだなと今回思い知りました。

特にヴェルシーニン役の堤さんが登場した時の華やかさというか
今までの空気が180度変わる凄さというか、かっさらうんですよね。
もちろん役柄的にもそういうキャラなのだったのだけれども、
それ以上なもの・・なんていうか、劇場全体が温度があがったのです。
ちょうどアタシの席は遠くて全体をサイドから見下ろす感じだったから、
観客席全体の温度がズドン!と伝わってきたのだけれど
あの感じは、堤さんにしか出せないのだろうなと思う。
久しぶりに観た舞台での堤さんは相変わらず立ち姿が美しく声も素敵で、
攻撃的なというか、うまく言えないのだけれど瞬きさせないくらいの力を
観客席に飛ばしてくるような彼だけが持っているあの魅力は健在だった。
そして、舞台でのキスが似合う人でもある。「カメレオンズ・リップ」の時の
どしゃ降りな中の深津さんとのキスの場面も未だに鮮烈な記憶ありですが
宮沢さん演じるマーシャとの狂おしいキスも記憶にインプットされました(笑)

離れたくないマーシャをふりほどくように立ち去るヴェルシーニン。
ふたりはこの先手紙をやりとりするとは思えない苦く切ない余韻。
三人姉妹の中ではちょっとアンニュイな感じのマーシャを演じた
宮沢さんも存在感あり素敵だった。そして、段田さん。やっぱりいいですよね。
あぁ・・皆さん、素晴らしい方ばかりだ。充実しすぎて幸せな演劇時間だった。






<作>
アントン・チェーホフ

<上演台本・演出>
ケラリーノ・サンドロヴィッチ

<出演>
余貴美子
宮沢りえ
蒼井優
堤真一
段田安則
山崎一
神野三鈴
今井朋彦
近藤公園
赤堀雅秋
塚本幸男
福井裕子
猪俣三四郎
遠山俊也

<美術>
二村周作

<照明>
服部基

<音響>
水越佳一

<衣裳デザイン>
伊藤佐智子

<ヘアメイク>
河村陽子

<舞台監督>
芳谷研

<プロデューサー>
北村明子

<演出助手>
大澤遊

<美術助手>
谷口綾

<照明操作>
北澤真
杉尾絵理
大内圭司

<音響操作>
照山未奈子

<衣裳助手>
甲斐田亜希(BRUCKE)

<現場ヘアメイク>
小池美津子

<演出部>
志村明彦
三木椰佳
篠崎彰宏
小岩井卓哉
飯田浩
竹内彩

<衣裳部>
石井桂子
渡辺領
花田裕子

<製作>
(進行)
土井さや佳
我謝夏希
海老名あづき
吉澤尚子
鈴木瑛恵
石野奈穂子
(票券)
中村あゆみ
笠間美穂
(広報)
西村聖子

<大道具製作>
(株)俳優座劇場舞台美術部:石元俊二、坂元重光

<小道具>
高津装飾美術(株):天野雄太

<特殊造形>
土屋工房:土屋武史

<特殊効果>
(株)ギミック:南義明

<衣裳製作>
BRUCKE:小島紀子

<かつら製作>
堀内典子

<コスメ協力>
チャコット(株)
MiMC

<履物>
(株)神田屋:大石雅章

<運搬>
マイド

<宣伝美術>
平田好

<宣伝写真・舞台写真撮影>
加藤考

<宣伝写真スタイリング>
伊藤佐智子

<宣伝写真ヘアメイク>
稲垣亮弐(maroon brand)
黒田啓蔵(Three Peace)

<パンフレット編集・取材>
市川安紀(アルカディア社)

<パンフレット取材>
上野紀子
尾上そら

<パンフレットヘアメイク>
奥山信次
国府田雅子(barrel)
千吉良恵子(cheek one)
赤松絵利(esper.)

<ポスター貼り>
ポスターハリス・カンパニー

<印刷>
(有)深雪印刷
(株)三交社

<東京公演提携>
Bunkamura

<大阪公演運営協力>
サンライズプロモーション大阪

<企画・製作>
シス・カンパニー

<あらすじ>
将軍であった亡き父の最後の赴任地で暮らすオーリガ(余貴美子)、マーシャ(宮沢りえ)、 イリーナ(蒼井優)の三姉妹と、その兄弟アンドレイ(赤堀雅秋)らのプローゾロフ家の人々。 生まれ故郷モスクワから 遠く離れた田舎町での暮らしは平穏ではあるものの退屈で寂しく姉妹たちはモスクワでの日々を懐かしむばかり。彼女たちは家族で唯一の男性であるアンドレイの出世を願いいずれ皆でモスクワに帰ることを夢に見ている。 そんな単調な毎日だが一家の屋敷には軍医チェブトゥイキン(段田安則)、陸軍大尉のソリョーヌイ(今井朋彦)、陸軍 中尉のトゥーゼンバフ男爵(近藤公園)や町に駐屯する軍人たちがサロンのように頻繁に集い、姉妹たちのささやかな気晴らしの時間になっていた。そして、次女マーシャの夫・クルイギン(山崎一)、後にアンドレイの妻となる(神野三鈴)らを含め、それぞれが心に満たされぬ想いを抱きながらも日々を生きているのだ。 そんな中、モスクワから陸軍中佐ヴェルシーニン(堤真一)が赴任してきた。 亡き父の部下でもあった中佐が運んできたモスクワの香りに、気持ちが華やぐ姉妹たち・・・。 そして、一家を巡る人間模様が動き出した。

カテゴリー:舞台観察記

Author.ガオ
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★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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