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半神 (東京芸術劇場)



















プログラムと半券

今年の春頃にひっそりとシネマート六本木だけで公開されていた
『桃の木 シャム双子の悲しい物語』という韓国映画がありました。
アタシが密かに尊敬している若き名優チョ・スンウさん主演です。
しかし、本当にひっそりとした公開だったので気がついた時には
時すでに遅しで映画館で観るチャンスを逃してしまったけれど
夏の終わり頃に『桃の木 哀しき双子の物語』と少しだけタイトルを変えて
日本語字幕でDVD化してくれていたので、さっそく観てみたら哀しくて
特にスンウさん演じる兄の気持ちになるとあまりにもその存在が切なくて、
涙があふれてきてしかたがありませんでした。
そして、映画を観終わったあと、テーマが繋がる「半神」を思い出したのです。
その「半神」を韓国の俳優さんたちで演じてくれるというのです。
もちろん、野田秀樹さん演出で。9月にソウルの明洞芸術劇場で。
そして、同じものを10月には池袋の東京芸術劇場で上演。
こんなチャンス滅多にない。今、どうしても観る!という勢いが沸き上がり
早々と前売り券を買ってずっと大切にお財布に入れて、
何度も確認しては楽しみになりながら、そんな気持ちで
当日まで待ち遠しくて、待ち遠しくてやっと観に行ってきたのでした。

初めて体験する音声イヤホンガイド付き。
ハングル語のセリフを日本語に通訳してくれるものを方耳で聞き
もう片方の耳で目の前で生で演じてくれている俳優さんたちの
声を聞くというのは、最初は違和感ありでなかなか慣れなかったけれど
途中から突然スイッチがはいるようにガンガン伝わってきて
気が付くと、涙が次から次と流れては落ちてきて、もう、胸がいっぱい。
俳優さんたちの声、動き、表情、なにもかも、すべてが素晴らしくて圧倒される。
熱いものが心の真ん中にドン!と届く。その美しく哀しいもの。
「生き残る方へは孤独をあげよう」残るものと消えるもの。
シュラとマリアが離れた時のなんともいえない切なさの余韻。
演じたチュ・イニョンさんとチョン・ソンミンさんの誠実な表現に
たまらなく胸がうたれる。そして、観客との橋渡し的な先生役の
イ・ヒョンフンさんの途切れないバイタリティにも感動。
老ドクター役のオ・ヨンさんも存在感たっぷりで
その他の俳優さんたちも、もう、全員スゴくて、なんだろう
なんで、こんなに熱いものが伝わってくるのだろう。
いつまでも冷めない熱さ。なんのごまかしもない情熱が目の前にある。

この瞬間だけの感動を胸に振り返りながら席を立ちさる時のさみしさ。
劇場からロビーに出て行く時に、1階の後ろの席の方で立って
誰かと笑顔で会話していた野田さんがいたような気がした。
似ているだけかもしれないけれど、ご本人だったらうれしい。

忘れられない感動が心の中で生息している。
もう一度観たいけれど、今のアタシには池袋が遠い。
たった1時間くらいの距離がとても難しいのです。
だから、この一度を大切に何度も思っていたい。
観てよかった。本当によかった。素晴らしかった。本当に。

心から、ありがとう。



<脚本・演出>
野田秀樹

<原作・脚本>
萩尾望都

<出演>
チュ・イニョン
チョン・ソンミン
オ・ヨン
イ・ヒョンフン
パク・ユニ
イ・ジュヨン
ソ・ジュヒ
キム・ジョンホ
イ・スミ
キム・ビョンチョル
ヤン・ドンタク
チョン・ホンソプ

<演奏>
ハン・ジョンリム(編曲・バンドマスター・キーボード)
イ・イェナ(キーボード)
クォン・ナヒョン(チェロ)
チェ・ウンソン(チェロ)
チン・ユリ(ヴァイオリン)
ファン・ジョンウン(ヴィオラ)

<翻訳>
ソン・ギウン
石川樹里

<美術>
堀尾幸男

<照明>
服部基

<衣裳>
ひびのこづえ

<選曲・効果>
高都幸男

<振付>
謝珠栄

<美粧>
柘植伊佐夫

<編曲>
ハン・ジョンリム

< レジデント・ディレクター>
ソン・ギウン

<演出助手>
イ・ソング
キム・ジョンミン

<美術助手>
齊藤祐子

<照明補>
北澤真(あかり組)

<音響アドバイザー>
近藤達史

<振付補>
平澤智

<美粧補>
古川なるみ

<舞台装置製作>
テアトロ(パク・ミラン)

<小道具>
酒井ちはる
キム・ヘジ(演劇工房ム)

<小道具アシスタント>
劉周英(東京芸術劇場アーツアカデミー研修生)

<衣裳製作>
永橋康朗(有限会社はせがわ工房)

<特殊造形>
松岡象一郎

<ワードロープ>
チェ・ユンジョン
ユン・ジヨン(ストーリーロブ)

<ヘアメイク>
ペク・ジヨン
キム・ウネ
キム・ウンジ(QUI makeup studio)

<通訳>
コ・ジュヨン

<技術監督>
キム・ムソク(明洞芸術劇場)

<プロダクション・マネージャー>
大平久美(K Productions)

<舞台監督>
キム・スンチョル
シン・スンホ

<照明チーフ>
イム・イルファン

<音響チーフ>
チェ・ファンソク

<舞台製作チーフ>
ホン・ヨンジン

<演出部>
イ・ガラム
パク・クァンソン

<テクニカル・コーディネーター>
尾中孝次

<チーフ・プロデューサー>
高萩宏(東京芸術劇場)
チョン・ミョンジュ(明洞芸術劇場)

<プロデューサー>
勝優紀(東京芸術劇場)
ジ・ミンジュ
キム・ヨンレ(明洞芸術劇場)

<製作>
吉田佳代、吉田直美(東京芸術劇場)

<広報>
前田圭蔵、宮村恵子(東京芸術劇場)
チョン・ヒョンジュ(明洞芸術劇場)

<プロダクションマネージャー>
大平久美(K Productions)

<イヤホンガイド>
株式会社イヤホンガイド

<イヤホンガイドナレーション>
人村朱美
ユリア

<通訳>
藤本春美
加藤祐子
朴恵鮮
コ・ジュヨン

<輸送>
ケイライン
ロジステック株式会社

<宣伝映像>
松澤延拓

<広報>
久保風竹
菅原渚

<票券>
佐島めぐみ

<製作助手>
イ・ギョンビン

<主催>
東京芸術劇場
東京文化発信プロジェクト室

<共催>
明洞芸術劇場

<企画協力>
NODA・MAP
株式会社小学館

カテゴリー:舞台観察記

Author.ガオ
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★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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