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『イラン式料理本』

パンフレットと半券

★この映画のあらすじ、スタッフ、出演者などはコチラ 

この映画は監督の母親、妻、母親の友人、義理の母親、
妹さん、伯母さん6人が其々のキッチンで料理を作る所から
ほぼ固定カメラで撮影している。と同時に料理から引退した
9歳という信じられない年齢で結婚したという監督の友人の
母親からのインタビューなども交えてのドキュメント映画です。

最初は穏やかに始まる、料理を作り始める。
そのうち、彼女たちの様々な想いが語られる。
昔ながらの作り方にこだわりをもち手間暇かけて作る人、
炊飯器や缶詰なども利用しながら食事の用意をする人、
作り方や思考はそれぞれ違うけれど、同じなのは
どんなに料理が苦手でも家事が嫌いでも
女性ということだけで、キッチンに放り込まれる状況。
いつ帰ってくるかわからない人にも、
気まぐれでいきなり何人もおしかけて来られても、
相手が1人でも、大勢でも、用意しなければいけない。
そして、料理を食べる人は作る人の苦労を知らずに
あっという間に食い散らかし味に対して平気で文句を言う。
片付けるのさえ手伝わない。

男たちは言う。
「あなたの仕事と奥さんの台所仕事はどっちが大変?」
「自分の仕事」
「彼女がこの料理を作るのにどれくらいかかったと思う?」
「さあね、1時間くらい?」

買い物から下ごしらえ、その間に子供たちの面倒
掃除、洗濯などをこなしながら料理をする彼女たち。
ひとつの料理にどれくらいかかるのか彼らは知らないらしい。
というより、興味がないのだろう。
台所仕事をしている女性の中には足の具合の悪い人もいた。
それなのに当り前のように毎日キッチンに長時間立ち続ける。

家事は土日もない。決まった休み時間もない。
常に誰かのための時間で動かされ
自分のための時間がない過酷な労働。
それなのにいつだって見下されてしまう。労いの言葉さえない。

映画を観ていたら怒りを越えてなんだか空しくなってきた。
イランの話だけれど、日本でも似たようなもんだ。
日本の場合は同じ女性も家事をしている女性を見下す人も多いと思う。
家事も労働なんだよ。しかも24時間労働。おまけに金も出ない。

監督の妻が言った言葉が印象的。
「男は政治を語り、女はその首を1人ずつ斬り落とす夢を見るの」

さて、エンドロールの後に、皮肉な結末が待ってます。
そりゃそうだ、特に妹さん、あんな旦那最低だよね。
でも、その後、どうしているのかな。幸せになってほしい。
イヤな想いたくさんした分、幸せになってほしいです。

それにしても、料理好きの義母さんが作っていた
イラン風のミートボール、クフテがめっちゃ美味しそうだった!
パンフレットにレシピが載っていたので今度作ってみたい。
しかし、彼女はパワーがあった。苦労もなにもかもを呑みこんで
あんな風にたくましく生きていけたら、ある意味勝ちなのかな。
でも、そこまで行くには辛すぎる日々だよね。

この映画の・・・

満足度:64%
食べ残し度:それにしても、あの爺さん、てめぇの顔観ろと
      みんなに言われてたけど、ホントにそうよ。
      てめぇの老け具合たなにあげて自分の妻を見下すなんて最低。
おかわり度:もう一度観たら怒りまくりそうなので、この辺でやめとく(苦笑)

カテゴリー:くいしんぼうシネマ

テーマ:映画館で観た映画
ジャンル:映画

Author.ガオ
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 カトルカールが焼きあがる香り

★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




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