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date :2007年01月

とらちゃん的日常

著者:中島らも
発行所:文藝春秋

これもご好意で出逢うことが出来た本です(ありがとぉ)

それにしても、人間と猫との出逢いや間柄は
様々あると思うけれども愛猫にマジックマッシュルームまで
食べさせてしまうのには、目が点になったガオです。
猫はキノコ類は中毒をおこして死んでしまうこともあるので
絶対にキノコは食べさせてはいけないというのが
常識なのにもかかわらず、そんなことは気にせず
とらちゃんに無理矢理食べさせた、らもさん。
でも、読んでいればわかるのですが
これは決して虐待ではないんです。・・というか
らもさん的には虐待のつもりは
まったく無かったと言った方が正しいかも。
とらちゃんが、どう思ったかは
アタシは、とらちゃん自身じゃないからわからないもの。
でも、たぶん、
純粋にマジックマッシュルームの心地いい
トリップ感を愛しのとらちゃんにも
味あわせてあげたいという、
らもさんの独特の愛情だったのかもしれません。

んが、たぶん、アタシが目の前でそんな場面を目撃していたら、
それこそ彼が、とある人に頭にきてした行為のように
ニャンコにそんなことすんのはやめれー!と
ギターで後頭部ぶん殴っていたかもしれません(汗)

というか最初、猫と仕事場の事務所で暮すと決めた時に
始めは路頭に迷っている子猫を連れてきて
でも、その子たちのことを可愛がっている「猫おばさん」に
一晩で返すことになり、しかしどうしても
ニャンコの温もりが忘れられず後日、とらちゃんを
ペットショップから買ってきたみたいなのですが
最初にとらちゃんに出逢うのではなくて
最初は別の子を連れてくるんです。
でも、男の子は一緒に暮らしにくいという
人間の勝手から、その子を返しに行き、
とらちゃんという女の子の猫を連れてきたり
じゃぁ、最初の子の運命はどうなったのよ?って
アタシは、ついついそこに気がいってしまって
もう、なんだか読んでいると、
一言、言ってやりたくなることばかり(汗)

なのに、中島らもさんという人を
全然嫌いになれないのは、なぜだろう。
むしろ読み終わったら大好きになってしまった。
「み」と鳴いた時から、らもさんと、
とらちゃんの日々がはじまる。
2階に住んでいる心優しき大家さんと、1階のらもさんとの
繰り広げられる、とらちゃんの罪作りな行動には、
思わず心がホンワカしてきてニヤニヤしてくる。
他にも自宅にいるワンコとお隣さんとの
アレコレあった話など、切なくも楽しいものばかり。

そして、最後には、大家さんが里親になると決めた
交通事故で足を無くした、ふくちゃんと、とらちゃんと
そして、らもさんの、なんともいえない
微笑ましい日常がはじまっていく。
その後の、とらちゃんや、ふくちゃんはどうしているんだろう?
と、思い、本を貸してくださった方に尋ねてみると
今は大家さんのところで幸せに暮しているとのこと。
それを聞いてすごく安心。
らもさんも、きっと天国で安心していることと思うな。

カテゴリー:読書感雑記

公園通りの猫たち

著者:早坂暁
発行所:ネスコ、文藝春秋

実はこの本はとっても読みたかったのに
なかなかチャンスがなくて読めないでいたエッセイ。
それをある方の好意で読むことができました(ありがとぉ)

正直、いっぱい泣いてしまうかもと思ったのだけれども
不思議と涙は一粒もでてこなかったのは、
たぶん、上手く言えないけれども、なんていうか、
たとえば友だちと普通に話していることを
一緒に語っているような、そんな温度が
この本にはあふれていたからかもしれない。

猫もカラスも、人間も自然の一部なんだということ。
ゴミ袋に平気で猫を捨てる人。声が出なくなるほど鳴く猫たち。
哀しい目にあって逝ってしまう猫たちが、たくさんいる中で
それでも、猫を煙たがっていた女性が、
早坂さんと話しているうちに、その「巡査」という名の
いつも子供を捜して鳴く猫が母猫だと知り、
彼女も自分自身も子供の母親だったことを思い出し
「巡査」にお刺身をあげたり、別の場所では
若者達が亡くなった猫を公園に埋葬してお葬式をあげてあげたり、
そして過酷な環境ながらも長年生きている自由猫がいたり
旅の途中の猫達もいたり、新ボスの激しい攻防があり
みんなが食事を無事にすませるのを
見届けてから一番最後にご飯を食べるような
心優しいボスが消えていったり
そして巡査という猫は、また子供を生んで・・。

そうやって、みんな、生きている。
猫の鳴き声を煙たがり、すぐに
なんとかしてほしいと知らせる人たちがいるけれども
人間の出す音に比べたら、猫の音なんかあっという間の
短い時期と時間なのにみたいな場面では
思わず、うんうんと同感しまくり。
本は心の故郷と誰かが言ったけれど、
この本を読んでいるとそんな気分になる。
そしてここで教えてくれる猫たちの生き様が
切なくって、すごく愛しい。今にも鼓動が聞こえてきそう。
生きている、生きたいよね、だってこの地球は
誰のものでもない。命あるみんなの場所なんだから。

カテゴリー:読書感雑記

シーラという子

著者:トリイ・ヘイデン
訳者:入江真佐子
発行所:早川書房

とにかく出だしにやられたのだ。
”私は気づくべきだった”

トリイがある小さな新聞記事に目をとめる、
あの場面だ。
そして、そこからシーラとの出逢いがトリイに待っている
あの、場面だ。
その新聞記事は、6歳の女の子が
3歳の男の子を木にしばりつけて
火をつけたことを伝えていた。
普通の人は、その3歳の男の子を心配する。
そして、たいていの人は、
その視線だけで、物事を終わらせる。
でも、トリイは違っていた。
ふと、6歳の女の子の事を思うあの場面。
その日の食器を洗いながら。
そして、その後、その女の子がやってくる。
あらゆる障害児教室から見放された自閉症や
強迫神経症などの子供たちを8人抱えてるトリイの教室に。
女の子の名前はシーラ。
そして、しだいに、シーラのことがわかってくる・・。
その深い、深い、誰にも治すことのできない
心の傷の迷路に圧倒されてしまう。

この本のすごいところは決して美化していないこと。
トリイの弱さもきちんと記されていること。
そして、すべての出来事には、かならず道理があること。
シーラがなぜ、3歳の男の子を木にしばりつけて
火をつけるようになったのか。
大人たちのあまりの酷さに目を奪いたくなるけれど、
子供たちの必死な命の歌声に、涙がとまらなくなる。
愛されることの、大切さが
魂の底から静かに叫ばれている。

前半、ひとつの輝きに涙がとまらなくなるところがある。
シーラが、チョコレート・バナナを作るあの場面。
巨大なチョコレート・バナナを持ち上げ
下の前歯が抜け落ちた口をいっぱいに笑顔にする。
目に浮かぶような、そのしぐさに、涙があふれた。
そして、
最後のあのバスの中のシーラ。
ノートの切れ端に青いフエルトペンで書いた、あの詩。
動けないほど、涙がボロボロ流れてきてしまった。
しばらく、アタシは寝込んでしまった。
本気で思った。

どうか、どうか、元気で、シーラ。

【チョコレートバナナ】
ステックにバナナを、ぶしゅ、っと、つきさします。
湯せんで溶かしたチョコレートにバナナを浸し
好みのトッピングをまぶす。
やっぱし、カラフルなチョコとか、
アーモンド・ダイズなんか、おいしい。

カテゴリー:読書感雑記

テーマ:読書メモ
ジャンル:本・雑誌

猫語の教科書

著者:ポール・ギャリコ
訳者:灰島かり
写真:スザンヌ・サース
発行所:筑摩書房

なにかに迷いが出てきた時、ふっ、と元気になる本。
それが、この「猫語の教科書」。
なんと、著者は、ニャンコでっす(爆)
この本の原稿は、ある日の朝、ある編集者の家の玄関に
朝刊のかわりに原稿の束が靴ふきの上に
置いてあったらしい。
暗号のような文を解読すると・・

「まだほんのコニャ(子猫)の時、
母を亡くすという不幸にあたって
私は生後六週間で、この世にたったひとり・・」
そしてタイトルには
~猫語の教科書、子猫、ノラ猫、
捨て猫たちに覚えてほしいこと~
××著

でもって、本のカバーについてる著者の略歴を引用すると
☆著者略歴☆
交通事故で母を亡くし、
生後6週間にて広い世の中に放り出される
1週間ほどの野良生活を経て、
人間の家の乗っ取りを決意。
持ち前の器量を発揮し、
居心地のいい家庭に首尾よく入り込む。
飼い主を思いのまましつけた豊かな経験を生かし
本書を執筆。四匹の子猫(こども)たちを
理想的な家庭へと巣立たせた後は
いっそう快適な生活を送り続けている・・

もう、この略歴を読んだだけでたまりません(笑)
猫好きは、もちろん、すべての猫に読んで欲しい(笑)
このなんともユーモアあふれる
粋で、皮肉がきいてて、すんごく愛しい一冊!
いやぁ、もう、最高ですたいっ
これ読んでると、むふふふ、と、うれしくって、
何度も読んだり見たりしてるから
ボロボロになっちゃったよ

そして、この本を読んで食べたくなったけど
財布の中身をみると絶対食べれそうにない
食べ物たちを登場させます

「蒸したムール貝にカシューナッツをかけたもの」
「アラスカ産のタラバガニのハサミを
チェコスロバキア製のバターで軽く蒸し焼きにして
フランス産アンチョビトーストの上にのせたもの」

いつか食べれる日がくるのだろうか
とりあえず、この本の第5章と第6章を勉強しようかな(笑)

カテゴリー:読書感雑記

テーマ:読書メモ
ジャンル:本・雑誌

百日紅(上・下)


著者:杉浦日向子
発行所:筑摩書房

そういえばアタシが江戸が好きになり、
きっと自分も江戸時代の長屋に住んで
貧乏のくせに働きもせず、だらだら暮らしているのが
似合っているはずと思えたのも杉浦さんの
目からウロコの江戸気質をテレビで楽しんだからだった。

それにしても、どうしてよぉ・・・
柔らかくって、ちょっとふわふわした感じで
カッコイイ素敵な雰囲気をかもしだしていた杉浦さん。
あまりにも早くに遠くの空へ連れていかれてしまった。
もしかしたら、タイムスリップして今の時代に来てしまったけれど
ほんとうは江戸のヒトだったのかも?だから
江戸に帰ったのかもしれないなぁ・・なんて野暮なことを思いつつ
亡くなって1年以上たって、急激に彼女の漫画や
エッセイや小説が体中から欲するように読みたくなった。
なぜだろう、とっても憧れていた女性だったのに
あんな風に可愛く気どらずサッパリとしていて
楽しげなヒトになりたいとさえ思っていたのに
なんで今まで書物は一切興味なかったのか不思議。
で、恥ずかしいけれども、今頃読んで
今頃、ハマりにハマってしまいました。
この「百日紅」とは、葛飾北斎と、北斎の三女のお栄さんと
北斎の弟子であり、後の渓斎英泉こと池田善次郎を軸に
繰り広げられる1話完結式で其の一の「番町の生首」から
其の三十の「山童」までの30話の様々な話を
収録した漫画なのですが、これが、
感情の奥底がいい感じで疲れるほど、しみじみ笑え
しみじみはっとし、しみじみ泣けるくらい面白いんです。
なんていうか、まさに「粋」なんですよね、どれも。
やりすぎない。けれども、
小さな言葉や絵にもそれぞれ訳があるから
少しでも見過したら、あっけにとられてしまう。

登場人物たちに、ここまで親しみを感じ
また明日も逢いたくなるような気分は初めてかもしれない。
冒頭の生首。ちらかった北斎の長屋の部屋。
ふるえる子犬を自然に連れて帰る善ちゃん。
健気に北斎のアシスタントをし
さっぱりしていてクールでかっこいいお栄ちゃん。
人間のめん玉だけじゃ物足りなく、道に寝転び
別の世界を眺める北斎
何気に一緒に成長していくワンコ(かわいいんだ!)
その他、それぞれの話に出てくる人や
お化けや、みんなたまんないよー。

で、この本の最後のページに来た時なんか、
いやだ、いやだ、読み終わりたくないと
ただをこねて泣き出しそうになってしまった。
アタシはどうしてこんな傑作を今頃味わっているのだろう。
こんな美味しい本に出会えちゃって心底じんわり。
遅い出会いだけんど、いいよね。
きっと、今欲するってことは
今が自分にとっての食べごろだったんだからね。
あぁ、ギアマンの盃で酒が呑みたいねぇ・・・

カテゴリー:読書感雑記

Author.ガオ
cmaukie home
 【好き】
 映画 演劇 SYCYCD 
 サッカー 音楽 写真 散歩 本
 バニラアイス シュウマイ
 レモンケーキ 春巻 豆大福
 五目焼きそば タマゴサンド
 熱燗 電気ブラン ジンジャエール
 夕陽 冬の海 路地 ガリガリくん
 ニャンコの寝息 ワンコの笑顔
 鳥が斜めに飛ぶ姿
 カトルカールが焼きあがる香り

★飲喰雑記2012.4.9まではコチラ

 

私立探偵 濱マイクシリーズ BOX
映画三部作。
1作目「我が人生最悪の時」
モノクロ。哀しき友情。
日活映画の香り。
この玩具は閉まっておきなよって
ヤンのお腹をポンと叩くマイクの手が
人柄を表していて好きだなぁ。

2作目「遥かな時代の階段を」
ちょっと「エデンの東」のような
マイクの世界。

3作目「罠」
マイクとミッキー。
明と暗。太陽と月。これまた哀し。
不器用なマイクが恋する姿も良し。

「私立探偵 濱マイク」テレビドラマ版
テレビドラマ版濱マイク。
全話フィルム撮りで全話違う監督だから
キャラは一貫しているものの
各回の個性が強くある。
ドラマというより短編映画のよう。
毎回流れるオープニングの
「くちばしにチェリー」
(EGO-WRAPPIN')や、
YOUさんの予告などかつての
日テレドラマの傷天や探偵物語などを
彷彿させ毎週楽しみでした。

第1話「31→1の寓話」
緒方明監督作。
ちょっとマイクの服が
気合い入りすぎていて違和感(笑)
なかなか凝った話で面白い。
マニュアル通りに生きる哀しさ。
戦っている香川さん切ない。 野毛に
金ちゃんのお墓探しに行こう(謎笑)

第2話「歌姫」
前田良輔監督作。
横浜下町色全開で
このドラマの回のロケ嬉し。
磯村屋とかに焼きソバ
食べに行っちゃったもん(笑)
あの狭い路地も探しちゃった。

第3話「どこまでも遠くへ」
萩生田宏治監督作。
自分が生きている意味。
「ちゃんともっているよ」と
ハートをポンっとたたくマイクが優しい。
あきらかにメリーさんだよねという役柄で
岸田今日子さんが黄金町駅近の橋で
登場してくれるのが嬉しかった。

第4話「サクラサクヒ」
行定勲監督作。
この回が一番映画の濱マイクを
彷彿させる。話の軸になるのは
丈治とメイホアなんだけど
坂道の階段みたいなとこで
寝ころんで待っているマイクとか
横浜港の税関で情報を聞くとことか
二人組の刑事とのやりとりとか
あぁ、これがマイクだ~って感じです。
行定監督は映画版の時に助監督でした。
マイクとは縁が深いです。

第5話「花」
須永秀明監督作。
偽物マイクが出てきたり大阪に行ったり
マイクが黄金劇場でバイトしたり(笑)
ゴタゴタしている中でリストラ問題
独りぼっちの子供・・(泣)
子供の時の思い出がないから
子供にどう接していいのか
わからないというマイクに共感。
そういえば星野君・・・・いた?(謎)

第6話「名前のない森」
青山真治監督作。
ちょっと異色なマイクの世界感
いい意味でぶっ壊してくれていて
斬新で面白い。そうして、
「濱マイク」が「濱マイク」で
いたくなくなるというのは、実は
映画版の頃から伏線として
静かにあると思います。

第7話「私生活」
岩松了監督作。
岩松さんって器用な方なんだなぁ。
役者さんとしても劇作家としても
監督としてもなんでもこなしてしまう。
この回は野毛のパチンコ交換所で
マイクに情報をくれる謎の女サキが中心。
でも相変わらず謎の女です(笑)
赤いワンピースが華やかな
「誰も得はしないわ」というラストが好き。

第8話「時よとまれ、君は美しい」
石井聰亙監督作。
古風だけれど名作。
石井ワールドのロックな世界観。
自白剤の伏線。
意識が朦朧としている中での
声にならないくらいの
マイクの告白。 美しくて
哀しいラストに思わず涙・・。

第9話
「ミスター・ニッポン21世紀の男」
中島哲也監督作。
ぶっ飛んでます。アホです(笑)
中島ワールド全開です。
マイクとタダシの友情にもホロリ。
鑑別所で「立てよ、タダシ」と
言った時のマイクと同じように
都橋商店街でのラストでも
「立てよ、タダシ」といったマイク。
どんなに時が流れていても
ハートは一筋。 どこまでも
友達を見捨てないのだ。

第10話「1分間700円」
竹内スグル監督作。
クールです。この回のマイクは
ファッションのせいかな、どこか
『トゥルーロマンス』の時の
スレーター演じるクラレンスみたいで
やんちゃでカッコイイ雰囲気なのよねぇ。
しかし、ほんとに殺し屋の浅野さんが
ハマりすぎです。赦される意味を迷い
命を粗末にする独りの人間を
なんとかしてすくいたいと思う
命が消えそうな人間とのやりとりは
切ない感じです。ラストもクール。

第11話「女と男、男と女」
アレックス・コックス監督作。
マカロニウエスタンですよ、横浜で(笑)
おまけにミルクのエピソードまで。
色々盛り沢山なのに最後には
カラスでまとめちゃう
アレックス・コックス監督ステキです。
ってか、もう航海していない船で
どこへ行く?田口トモロヲさん(笑)

第12話 「ビターズエンド」
利重剛監督作。
最終回らしい最終回。
レギュラーメンバーが全員で
横浜鑑別所の歌を合唱する場面が
なんだか、すごく好きだった。
Bを演じたSIONさんは最高だった。
マイクを演じた永瀬さんの
どんな時も本気の思いが
ドカンと伝わってくる
迫真の演技に胸打たれる。
ラストに流れる「通報されても」
マイクのモノローグ。涙、涙。
利重監督の世界は温度があるね。




いつでも里親募集中
東北地方太平洋沖地震の支援に際してご注意ください 1
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